イスラモフ・バフティヨル 特認研究員(モスクワ国際関係大学タシケント校学長)
- プロフィール
- 1977年モスクワ国際関係大学卒業。1981年ソ連科学アカデミー・世界社会主義システム経済研究所(モスクワ)にて博士候補学位(kandidat nauk)。2002年タシケント国立経済大学にて経済学博士(Doktor nauk)。1990-1992年ハーバード大学及びNBER(米国)にて客員研究員。1996-2001年東北大学のCNEAS及び一橋大学のIERにて客員教授。2012年~ロシア経済大学タシケント校教授。2013-2014年北海道大学スラブ研究センター客員教授。元ウズベキスタン共和国ロシア・ベラルーシ駐在特命全権大使及び外務副大臣。2015年~2016年北海道大学経済学研究科特任教授。2020年より現職。
- 主要業績
- “Soviet Central Asia: Problems of Development in the Context of Republic-Center Relations, A Political-Economic Analysis”, DDP#413, Harvard University, December 1991, USA, 80p.“The Central Asian States Ten Years After: How to Overcome Traps of Development, Transformation and Globalization” published in Japan (Tokyo: Maruzen, 2001), 258 pp. “The Central Asian States 20 Years after: “Puzzles” of Systemic Transformation”. Acta Slavica Iaponica, No XXXV, pp. 109-134 (2014).
主な研究関心は,開発の経済学,中央アジア諸国やロシア等の移行諸国のシステム転換,中国の経済改革等です。現在は,持続可能な人間開発の問題を研究しています。特に,ポスト社会主義国家の取り組んでいるシステム転換のプロセスを分析するための代替的なアプローチを提示することで,移行と開発経済学の間のギャップを埋めることを目指しています。
小磯 修二 特認研究員(北海道大学公共政策大学院客員教授)
- プロフィール
- 1972年京都大学法学部卒業。北海道開発庁・国土庁(現国土交通省)等を経て,1999年より釧路公立大学教授,地域経済研究センター長,2008年から2012年,同大学学長。2012年5月北洋銀行顧問(非常勤)。2012年9月より2017年3月北海道大学公共政策大学院特任教授。2020年6月から2022年6月公益社団法人北海道観光振興機構会長。2020年4月より現職。
- 主要業績
- 『地方の論理』岩波新書,2020年。 『地方が輝くために』柏艪舎,2013年。
長く行政の現場で地域開発,地域計画の仕事に関わり,その後大学に転じてからは地域の課題解決に向けた実践的な研究活動を心がけてきています。その間,途上国や移行国で地域開発分野での支援活動にも従事しています。今はそれらの経験をもとに,地域の内発力を活かした政策手法について研究を行っています。
西部 忠 特認研究員(専修大学経済学部教授)
- プロフィール
- 1986年東京大学経済学部卒業。在トロント日本国総領事館経済専門調査員を経て,カナダ・ヨーク大学大学院経済学研究科修士課程修了,1993年 東京大学博士課程修了。1994年北海道大学経済学部助教授。ケンブリッジ大学,シエナ大学客員研究員を経て,2007年~2017年3月北海道大学大学院経済学研究科教授を経て,2017年4月より現職。
- 主要業績
- 『資本主義はどこへ向かうのか』NHK出版,2011年2月。 『進化経済学基礎』(編著)日本経済評論社,2010年9月。 『進化経済学のフロンティア』(編著)日本評論社,2004年7月。 『地域通貨を知ろう』岩波書店,2002年9月。
私の専攻である進化経済学では,経済の進化をその複製子(遺伝子)である制度の変化としてとらえます。これまで制度というと,法律,会計制度,貨幣などの「外なる制度」だけを考えていましたが,個人や企業の習慣,慣習,価値規範といった「内なる制度」にも注目します。個人や企業は「外なる制度」の枠内で「内なる制度」に依拠して経済活動を行います。その過程で,「外なる制度」と「内なる制度」が相互作用しながら変化していくことが経済進化なのです。例えば,震災復興特区は「外なる制度」を特例として一時的に変えようという政策であり,節電は習慣や価値規範という「内なる制度」を変化させようとする政策です。こうした新しい視点から,政策だけでなく,地域やネットワークについても考えていきたいと思います。
町野 和夫 特認研究員(北海道武蔵女子短期大学学長)
- プロフィール
- 1980年京都大学経済学部卒業。三菱総合研究所を経て,米国ノースキャロライナ大学チャペルヒル校でPh.D。1995年北海道大学経済学部助教授。2001年ノースキャロライナ大学客員研究員,2014年ウメオ大学(スウェーデン) 客員研究員。2008年-2012年,2016年-2018年北海道大学大学院経済学研究科研究科長(研究院長)。2020年4月より現職
- 主要業績
- 『ミクロ経済学・入門(新版) -ビジネスと政策を読みとく-』(共著)有斐閣,2015。
政治的(集合的)意思決定過程のゲーム理論的分析から始まり,制度や規範の形成過程をモデル化する進化ゲームや,経済的社会的繋がりの形成過程をモデル化するネットワークゲームを研究してきました。規範形成過程に関連して人間の互恵性の起源に関する神経経済学,進化生物学,動物行動学などの研究にも関心を持っています。また,これら理論的研究を実際の制度や政策に応用するため,法政策学の学際的研究プロジェクトにも参加しています。REBNの創設に関わり,地域の真の豊かさとは何かについての研究も始めました。
吉田 文和 特認研究員
- プロフィール
- 1973年東京都立大学経済学部卒業。1978年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。京都大学経済学博士。1978年より北海道大学経済学部講師。1992年~2015年3月北海道大学大学院経済学研究科教授。2015年4月~2020年3月愛知学院大学経済学部教授。
- 主要業績
- 『循環型社会』中央公論新社,2004年4月。 『環境経済学講義』岩波書店,2010年。 『持続可能な低炭素社会』(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ)北海道大学出版会,2009年,2010年,2011年。 『グリーン・エコノミー』中央公論新社,2011年6月。
私は1978年に北大に着任して以来,33年にわたり,「環境と技術と経済」の3つの相互関係について,イタイイタイ病,水俣病,ハイテク汚染,IT汚染,グリーン・エコノミーなど理論的かつ実証的研究を行ってきました。世界と日本と北海道を舞台にした研究です。現在は,「環境とエネルギーと経済」にもかかわる研究で,とくに「脱原発と再生可能エネルギーの研究」を停年まで残りの期間,集中して行い,北海道経済に貢献したいと思っています。